網様体賦活系(RAS=Reticular Activating System)の短所と長所

【RAS(ラス)】

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人間の脳の基底部には、網様体賦活系(もうようたいふかつけい)、(RAS=Reticular Activating System)と呼ばれる機能が備わっている。

 

脳に入力された情報を必要か判断し、不必要な情報をフィルタリングする機能だ。

 

本人にとって関心のない情報など、不必要と判断された情報は、認識に上がらないような仕組みになっている。

 

心理学の「カラーバス効果」や「カクテルパーティー効果」などは、RASの関与が大きい。

 

特定の車を購入しようと決めてから、街で同じ車種を見かける回数が増えてみえるものだ。

 

「恋は盲目」という言葉も、RASを理解していれば、ある程度説明できる。

 

奇術師の視線誘導(ミスディレクション)も同様だろう。

 

RASは、目的を持って情報収集する際に、関心のある情報を優先的に取り入れることができるという長所がある。

 

しかし、情報の選別を行うということは、必要な情報を知らないうちに見逃してしまうという危うい短所も孕んでいる。

 

諸刃の剣なのだ。